FXトレードでは最初のプランを遵守する

FXトレードでは最初のプランを遵守する

FXトレードをすでに経験しているみなさんに、お聞きしたいことがあります。最初に決めたトレードプランを途中で変更してしまい後になって、「やはり初めに決めたとおりに行動しておけばよかった」などと後悔した経験はないでしょうか?恐らくかなりの方がこの経験をされたことがあると思います。私の経験から振り返ってみても、最初に決定したプランが結果的には一番正しかったというケースがほとんどでした。

その理由は、合理的に説明することができます。FX取引を開始する前にいろいろなシナリオを考えているときにはまだ為替(FX)相場のなかに入っていないので、その動きを客観的に観察することができます。チャートを眺めていても、「この相場は下落しそうだが、前回の安値を下回りそうにはないな」または、「上昇するように見えるが、逆にここを切ってしまったら駄目だな」などと冷静に考えているものです。

こうしたご自分に直接的な影響がない状況の際には、人間はきわめてロジカルであり、周囲の状況もよく見つつ思考することができます。たとえば、「110円で買って、113円になったら利食いをして、逆に109円まで落ちたら損切りをしよう」というように、きちんとした FXトレードプランを立てることができるのです。

 

ところがいったんトレードを始めてしまうと、それまでは相場に対して第三者だったのが、いきなり当事者になります。すると、開始前とは異なる心理状態になるのです。簡単にいうと、突然主観的になり、ご自分のポジションを中心にバイアスをかけて為替(FX)相場を考えるようになってしまうということです。

例を挙げると、ドルを1ドル=111円で買いポジションを持ち、1ドル=115円でポジションをクローズするというFXトレードプランを立てたとしましょう。ところが予想が当たって1ドル=115円になると、「ひょっとしたら、もっと円安が進むのでは」などと考えてしまい、利食いを見合わせてしまうケースが往々にしてあるものです。

運がよければその後もドル安が進み利益を上げることができるかもしれませんが、世の中はそう甘くありません。たいていは最初に立てたプランどおりに、1ドル=115円を高値に、その後は反落してしまうことになります。なぜなら最初に立てたプランは、ポジションをもち心にバイアスがかかってしまう前の、チャートなどによる客観的な判断に基づくものだからです。

 

このような事態が起きた際に、みなさんの多くは、1ドル=115円で手仕舞わなかったことを後悔します。そしてこの気持ちに引きずられてしまい、その後も相場がズルズルと下がっているのにもかかわらず、売るに売れなくなってしまうのです。いわゆる「固まる」という状態です。

さらに悪いケースは、最初から不利な状態に置かれたときです。たとえばユーロが下落すると考えて、1ユーロ=130円でユーロを売ったとしましょう。ユーロは上昇してもせいぜい1ユーロ=133円くらいまでと考えていたので、1ユーロ=134円で損切りの注文を出していたとします。ユーロは徐々に値上がりし、1ユーロ=134円近くになってきました。最初のトレードプランではこの時点で買戻し(損切り)をする予定だったわけですが、何やら急に1ユーロ=134円をつけた後、ユーロ安に転じるような気がしてきました。そこで買戻しの注文を取り消すだけでなくさらに売り増しをしましたが、その後もユーロはどんどん値上がりしてしまい、証拠金を全て取り崩してしまうハメに陥りました。「魔が差す」という状態です。

いずれのケースも、トレードを始める前はあくまでも為替(FX)相場を中心にして合理的にシナリオを考えていたにもかかわらず、一旦相場に身を投じると、己の欲望や恐怖心で相場動向の判断をしてしまったのです。前者は欲の皮の張った強欲者の、後者は損切りすることへの嫌悪感からくる泥沼状態の好例です。とくに後者のケースは、「自分が損切りをしてしまった後相場が戻ったらどうしよう」という漠然とした恐怖心が判断に影響をおよぼしています。その結果、何の根拠もないまま、当初のトレードプランを変更してしまっているわけです。

 

FX取引を開始する前には、テクニカルファンダメンタルズヘッジファンドなど大口投資家はどう動くかという行動心理学という3つの点から、エントリーポイント、エグジットポイントを含めた具体的なトレードシナリオを、決める必要があります。どこで相場にエントリーし、どこでエグジットするかです。そして、まったく予想だにしなかった事件などが起きない限り、最初に決めたシナリオを遵守し、トレードを遂行する心の強さを持つことが大切です。さもないと、大切なみなさんのFXへの投資資金は、市場に食い尽くされてしまう事になるでしょう。くれぐれもご注意あれ。